ボードゲームに興味はあるけれど、どれを選べばいいのかわからない……そんな初心者の方に向けて、遊びやすくて盛り上がりやすい作品を厳選して16種類紹介します。これからボードゲームを始めたい方や、友人・家族と手軽に盛り上がりたい方はぜひ参考にしてみてください。
はじめてでも遊びやすいボードゲームの選び方
ルールが分かりやすい作品を選ぶ
初心者がボードゲームを選ぶときは、まずルールが理解しやすいかどうかが大きなポイントになります。説明が長く複雑なゲームは慣れていない人にとって負担になりやすく、遊ぶ前に気持ちが萎えてしまうこともあります。
複雑なルールや専門用語が少ないゲームのほうが、初見の人が安心してプレイできます。
盛り上がりやすさで選ぶ
初心者の場合、ゲームのルールを理解するのに集中しすぎたり、理解するまでに時間がかかったりして盛り上がりにくいこともありえます。そこで、初心者は盛り上がりやすい要素が入ったゲームを選ぶのも良いでしょう。
例えば、会話をしながら楽しむゲームは、ボードゲームに慣れていない人でも入りやすいジャンルです。言葉を交わすことで自然に場が盛り上がるため、初心者でも安心して遊日やすいます。また、ルールが比較的シンプルなものが多く、説明が短時間で済むのも特徴ですね。
プレイ人数と遊ぶシーンから選ぶ
遊ぶ人数や場所によって、最適なゲームは大きく異なります。人数が多いと盛り上がりやすい作品もあれば、2〜3人向けにバランスよく設計されているゲームもあります。購入前に想定している遊び方をイメージすることで、より満足度の高い選択につながります。
また、家族で遊ぶのか、友人同士か、飲み会などカジュアルな場なのかによっても向いている作品が変わります。
短時間で遊べるライトゲームを選ぶ
短い時間で遊べるゲームは、初心者にとって特に取り入れやすい選択肢です。プレイ時間が短いと集中力が途切れにくいため、最後まで楽しみやすくなります。
また、時間が限られた休憩時間や友人と集まったタイミングで手軽に遊べるのは魅力的ですよね。
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言葉を使って楽しむコミュニケーション系4つ
ジャストワン
ジャストワンは、協力して1人の回答者に「正解の言葉」を当ててもらう、2018年に発売された協力型パーティーゲームです。プレイヤー全員が味方になる形式で、ルールは「お題に対して1語ヒントを書く」だけと非常にシンプルです。ただし、複数人が同じヒントを書いた場合、そのヒントはすべて無効となる仕組みがあり、このルールがゲームの核心となっています。唯一性を意識しつつも回答者に伝わりやすいヒントを考える点が、初心者でも楽しめる理由です。
また、選んだヒントの傾向や発想の違いがわかりやすく表れるため、家族や友人同士で遊ぶと盛り上がりやすい作品です。実際に『ジャストワン』は2019年にドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)を受賞しており、シンプルさと面白さが国際的にも評価されています。ヒントの書き方によって会話が生まれやすく、初めてボードゲームを遊ぶ人にも紹介される人気タイトルです。
はぁって言うゲーム
『はぁって言うゲーム』は、2010年にサイ企画から発売された“お題の感情を声と表情だけで伝える”パーティーゲームです。カードに書かれた「怒りの“はぁ”」「照れの“はぁ”」などの演技指示に沿って表現し、他プレイヤーがどれを演じているか推理します。言語的な説明よりも非言語表現が中心のため、年齢や経験に関係なく参加しやすい点が特徴です。
また、演技力の上手さよりも“個性の違い”がゲームの面白さにつながるよう設計されています。公式ルールでも「どんな表現でもOK」とされており、正解よりも盛り上がりを重視した構造です。家族・友人・職場など、幅広いシーンで遊ばれている国産ゲームとして高い人気を持っています。
演技力が求められるように見えますが、むしろ「上手い・下手」がゲームの面白さにつながるため、気負わず楽しめます。
ことばのクローバー!
『ことばのクローバー!』(原題 So Clover!)は、2021年にフランスの出版社Repos Productionから発売された協力型ワードゲームです。ランダムに配られた4枚のキーワードタイルを、プレイヤーが“自分だけが見えるクローバーボード”上に配置し、それぞれのペアに関連するヒント語を1つずつ書き込みます。このヒントをもとに、他のプレイヤーがタイルの正しい位置を推理する仕組みになっています。
ルールは非常にシンプルですが、ヒント語をどう表現するかに個性が出るため、毎回まったく異なる展開になります。連想の幅が広いゲーム設計で、正解に近づくほど「なるほど!」という気づきが生まれ、失敗しても会話が自然に盛り上がります。初心者でも数分で理解できるうえ、協力型でプレッシャーが少ないため、短時間で遊びたい場面にも向いています。初心者でも数分で理解できるため、短時間で遊びたい場面にも向いています。
協力型のため、失敗してもプレイヤー同士の会話が自然と増えます。「どういうつもりでこの言葉を選んだの?」という振り返りが盛り上がりにつながり、遊びながら相手の価値観が見える点も魅力ですね。
ワードバスケット
『ワードバスケット』は、2000年にメビウスゲームズから発売された日本発のしりとりカードゲームです。アルファベットではなく“ひらがなカード”を用いるため、年齢問わず参加しやすく、しりとりをスピード感ある対戦形式に落とし込んだゲームとして長く愛されています。場に出ている文字で始まり、自分の手札の文字で終わる言葉を発言しながらカードを出し、最初に手札をなくした人が勝ちとなります。
最大の特徴は“ターン制ではなく早い者勝ち”という点です。発想力と反射神経が求められますが、ルールが極めて簡単なため初心者でも短時間で理解できます。また、言葉に詰まる場面も盛り上がりにつながり、家族からボードゲーム会まで幅広いシーンで遊ばれている人気作品です。短い時間で何度も遊べるテンポの良さがあり、初めてボードゲームに触れる人にもすすめやすい作品です。
心理戦や推理が初心者でも楽しめる系4つ
コヨーテ
『コヨーテ』は、アメリカ先住民の寓話をモチーフにしたブラフゲームです。自分のカードだけが見えず、他のプレイヤーのカードのみが見えるというルールが特徴で、場にある数字の“合計値”を推測しながら宣言を続けます。宣言が進むほど上限が高くなるため、相手がハッタリをしているか、まだ余裕があるのかを読み合う緊張感が魅力です。
爆弾カードやマイナスカードなど、特殊効果のカードも含まれており、単純な計算だけでは読み切れない状況が生まれます。初心者でもルールをすぐ理解できる一方で、心理戦としての奥深さがあり、短時間で盛り上がる定番パーティーゲームとして親しまれています。
犯人は踊る
『犯人は踊る』は、2014年に鍋野企画から発売された国産カードゲームで、毎ターン手札の効果によって“犯人カードの持ち主が入れ替わる”ことが特徴です。この仕組みにより、推理ゲームでありながら情報が常に更新され、初心者でも状況の変化を楽しみやすい構造になっています。1ラウンドが短く、説明も簡単なため、初対面の人を交えた場でも遊びやすい作品です。
カード効果には「探偵」「うわさ」「取り引き」などさまざまな種類があり、プレイヤーのアクションによって場が大きく動きます。犯人がどこへ移ったのかを読み解く面白さと、予測不能な展開が繰り返されるテンポの良さが人気の理由です。少人数でも大人数でも対応でき、幅広い層に支持されています。カード効果によって犯人が誰の手にあるかどんどん入れ替わるため、場の状況が常に変化していきます。初心者でもすぐに理解できるうえ、カードを出すたびに展開が動くため、退屈する時間が少ない作品です。
周りの言動から推理したり、逆に自分の手札を悟られないように立ち回ったりと、プレイヤー同士の読み合いが自然と発生します。短い時間でサクサク遊べるので、初めての人を交えた集まりでも取り入れやすいゲームです。
ブラフ
『ブラフ』(原題 Liar’s Dice)は、1987年にリチャード・ボルグによってデザインされたダイスのブラフゲームです。各プレイヤーがカップの中に複数のダイスを隠し持ち、全員の出目の総数を推測しながら宣言していくのがルールです。歴史あるゲームであり、“ブラフゲームの定番”として世界的に知られています。
宣言が大きくなるほど緊張感が増し、誰かが「それは嘘だ!」とコールすると勝負が決着します。運と心理戦が自然に混ざり合っており、人数が増えるほど展開が予測しづらくなるダイナミックなプレイ感が特徴です。家族・友人・ボードゲーム会など、さまざまな場面で盛り上がるゲームとして長く愛されています。
チャオチャオ
『チャオチャオ』は、2003年にドイツの出版社Zochから発売されたブラフゲームで、プレイヤーは自分のコマを橋の向こう側まで運ぶことを目指します。手番では1〜4の数字が書かれた筒状のコマを引き、自分だけがその数字を確認し、宣言した数字が本当かどうかを他のプレイヤーに判断させます。この“嘘をつくかどうか”という二択がゲームの中心です。
嘘を見破られてしまうとコマが橋から落ちて脱落するため、宣言の緊張感が盛り上がりを生みます。ルールが非常に簡単で、子どもと大人が一緒に遊べる軽快な心理戦として人気があります。短時間で決着しリプレイ性も高く、幅広い層に親しまれているタイトルです。
家族で遊べる定番の戦略ゲーム4つ
ブロックス
ブロックスは、色の異なるピースを順番に置きながら自分の陣地を広げていく戦略ゲームです。置ける位置に制限があり、ピース同士は角でしかつながれないというルールが、シンプルながら絶妙な駆け引きを生み出します。ルール説明も短く、初めての人でもすぐに遊び始められる点が魅力です。
家族で楽しめる理由は、運要素がほとんどなく、自分の考えをもとにコツコツ進められるところにあります。また、大人と子どもが一緒に遊んでも勝敗が偏りにくく、世代を超えて盛り上がれる定番作品です。
街コロ
街コロは、ダイスを振ってお金を集め、自分の街を発展させていく軽量の戦略ゲームです。建物カードを購入して効果を組み合わせる仕組みが、デッキ構築のような楽しさを生み出します。初心者でも理解しやすいルールでありながら、どの建物を優先するかという判断がゲームの流れを変えるため、奥行きがあります。
運と戦略のバランスが取れているため、家族で遊ぶと程よい盛り上がりが生まれます。ダイスの出目によって一発逆転も起こりやすく、ハラハラしながら進められる点も人気の理由です。
カタンジュニア
世界的な名作『カタン』を、子どもでも遊びやすいように調整した入門版です。資源を集めて船を進めたり、拠点を広げたりしながら、シンプルな戦略を組み立てていきます。難しい要素が削られているため、ボードゲームに慣れていない家庭でも気軽に取り入れやすい構成です。
プレイヤー同士のやり取りやちょっとした駆け引きが発生するため、戦略ゲームの入口として親しまれています。大人が遊んでもしっかり楽しめるバランスになっており、家族での定番ゲームとして選ばれています。
コリドール
コリドールは、相手より先に自分のコマを反対側へ進めることを目指すシンプルな陣取りゲームです。自分の道を作りながら、相手の進路を壁でふさぐことができるため、直感的なルールながら高度な読み合いが成立します。子どもから大人まで幅広く楽しめる設計が特徴です。
プレイ時間が短いため、家族で何度も遊びやすい点も魅力です。盤面の変化が分かりやすく、戦略の違いがそのまま結果に反映されるため、思考力が自然と鍛えられるゲームとしても人気があります。
シンプルなルールで奥深いパズル・記憶系4つ
ナナ
数字が書かれたカードを使い、同じ数字のセットをそろえることを目指す記憶系ゲームです。場に並んだカードをめくりながら、どこにどの数字があったかを覚えておく必要がありますが、ルール自体はとてもシンプルです。初心者でもすぐに遊べる手軽さがあり、カードの位置を思い出せるかどうかで毎回展開が変わります。
短時間で終わるうえに繰り返し遊びやすい構成のため、家族や友人同士で気軽に楽しめます。運と記憶力がほどよく混ざり合っており、子どもが大人に勝つ場面もあるため、盛り上がりやすいのも魅力です。
ドメモ
自分の手札だけが見えず、相手の手札だけが見えるという独特の情報構造が特徴の推理ゲームです。限られた情報をもとに、自分の手札の数字を推測しながらプレイするため、初心者でも参加しやすいながら深い読み合いが生まれます。ルール説明も短く、すぐに遊び始められる点が評価されています。
ゲームが進むにつれて情報が少しずつ整理され、推理が当たったときの気持ちよさがあります。記憶力だけでなく論理的な考え方も自然に鍛えられるため、パズル系のゲームが好きな人にも受け入れられやすい作品です。
クアルト
形・色・高さなど複数の特徴を持つ木製コマを使って遊ぶ抽象パズルゲームです。自分でコマを選ぶのではなく、相手に渡されたコマを置くというルールがユニークで、相手の意図を読みながら盤面を見極める必要があります。ルールは非常にシンプルですが、特徴がそろう瞬間の緊張感が魅力です。
デザイン性が高く、視覚的にも楽しめるため、幅広い世代に人気があります。短時間で勝敗が決まるテンポの良さもあり、繰り返し遊ぶほど戦略の幅が広がっていく奥深さがあります。
スカル
花とドクロのカードを使った、シンプルながら読み合いが白熱するブラフゲームです。自分のカードを伏せて出しながら、「何枚めくれるか」を宣言して競い合うため、ハッタリや洞察が自然に求められます。ルールが短く、初心者でもすぐに流れをつかめる点が特徴です。
めくるたびに緊張感が高まり、ドクロを引いてしまった瞬間の盛り上がりはこのゲームならではです。運と心理戦のバランスがよく、大人数でも少人数でも成立するため、さまざまなシーンで活躍してくれます。
初心者が遊ぶときに気をつけたいポイント
ルールは基本的なところから順を追って説明する
初心者と遊ぶときは、最初にすべてのルールを細かく説明しようとすると、情報量が多く感じられてしまうことがあります。まずは「勝利条件」と「基本の流れ」だけを簡潔に伝えると、相手がイメージをつかみやすくなります。
実際に1回プレイしてみるなど、手を動かして覚えるのも良いでしょう。
また、細かい例外ルールは、必要なタイミングがきたときに伝えるのもひとつの方法です。ゲームを始める前にすべてを覚えてもらう必要はなく、遊びながら覚えていけるほうが負担が少なくなります。気軽にスタートできる空気づくりが、楽しさにつながります。
進行役を決めるのも一つの手
初心者がいる場では、ひとりが進行役となって全体のペースを整えることで、ゲームが止まらずに進みやすくなります。手番の確認やルールの補足をタイミングよく行うことで、参加者全員が安心してプレイできますよ。
進行役は必ずしも経験者である必要はなく、場の雰囲気を整える役割を担うイメージです。プレイヤー同士のやり取りをサポートしつつ、無理のない範囲でガイドすることで、初めてでもスムーズに遊べる環境が作れます。
初心者がつまずいても聞きやすい雰囲気を作る
初めての人は、カードの効果や手番の順番などで迷う場面が出てきやすいです。このとき、焦らずに確認できる雰囲気を作ることが大切です。わからないことをすぐ聞ける空気があれば、ゲームの理解が自然と進んでいきます。
ゲームが思うように進まないと楽しさを感じにくいことがありますが、初心者にとっては「勝敗より楽しむこと」が何より重要ですので、失敗しても笑って受け入れられるような声かけを意識すると、場全体の雰囲気が柔らかくなり、次以降のゲームにも前向きに取り組めます。
ボドゲを作っています
様々なオリジナルゲームを企画・開発。





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