ボードゲームの制作には、多くの専門家が集まり、それぞれの役割を果たしています。今回は、実際にボードゲーム制作に取り組む京大ボドゲ製作所のメンバーが、ボードゲームを作りあげるまでの主な役割をわかりやすく紹介します。
ボードゲームを作る仕事にはどんな役割がある?
ボードゲームの制作では、さまざまな仕事が集まってそれぞれの役割を果たしています。どの役割も、チーム全体が協力してゲームを完成させるために必要不可欠です。
1. ディレクター(ゲームクリエイター)
ディレクターは、ゲーム制作のチームを導く大事な役割です。ゲームのテーマやルールを考案し、全体の方向性を決めます。その後、ディレクターはプロジェクトの進捗をチェックし、問題が発生したときには適切な解決策を見つけます。
ディレクターはチームメンバーとの連携が大切で、高いコミュニケーション能力が求められます。
2. プロデューサー
プロデューサーは、プロジェクトの運営と管理を担当します。具体的には、予算の管理やスケジュールの作成、リソースの配分など、プロジェクトがスムーズに進むようにサポートする役割です。外部のパートナーや取引先との調整も行います。
プロデューサーの仕事は、制作プロジェクトにおける、ビジネス上のリーダーといえます。
3. ゲームデザイナー
ゲームデザイナーは、ルールやスコアなど、実際のゲームの仕組みを考えます。プレイヤーが直面する課題や選択肢を作成し、ゲームの流れを調整する役割といえます。ゲームデザイナーは、クリエイティブな創造性だけでなく冷静な分析力が求められ、プレイヤーの体験をより良くするために頭を使う必要があります。
4. ビジュアルデザイナー
ビジュアルデザイナーは、ゲームの視覚的な要素を担当します。ゲームボードやカード、パッケージなど目に見える箇所のデザインを行います。デザインはプレイヤーの遊びやすさや楽しさを大きく左右するのでとても重要です。
5. イラストレーター
イラストレーターは、ゲーム内で使用されるイラストを描く役割です。キャラクターや風景、アイテムなど、ゲームの世界観を視覚的に表現することが求められます。イラストは、ゲームのテーマや雰囲気を強化する重要な要素です。デザイナーと近い職種で、お互いに密に連携を取りながら一つの作品を作り上げていきます。
6. シナリオライター
シナリオライターは、ゲームのストーリーや設定を担当します。プレイヤーが感情移入できるような物語を考え、ゲーム全体の流れに沿ったシナリオを作成します。
物語が精巧に作られていると、プレイヤーがより深くゲームに没入でき、ゲームの魅力も倍増します。シナリオライターは、ゲームのテーマを表現するためにとても重要な役割です。
7. コンポーネント設計
コンポーネント設計は、ゲーム内で使う物理的な要素の設計を行います。ボードやカード、コマなど、ゲームのプレイに必要なアイテムの形状やサイズを決めます。コンポーネントの設計は、プレイヤーの遊びやすさに大きく関わります。
8. テストプレイヤー
テストプレイヤーは、実際にゲームをプレイしてフィードバックをします。ゲームのルールやバランス、プレイの流れを検証し、問題点や改善点を指摘します。テストプレイは、ゲームが市場に出る前にクオリティを確保するために不可欠です。
9. 営業
営業担当者は、ゲームを販売するためのスペシャリストです。小売店や流通業者にゲームを販売したり、イベントで販売したりする際に、商品を売り込む役割です。顧客と直接コミュニケーションをとり、ゲームの魅力を伝える役割になります。
10. マーケティング
マーケティング担当者は、ゲームの宣伝やプロモーション戦略を立てます。市場のトレンドや競合状況を分析し、SNSなどで効果的な発信を行います。
ターゲット層に合ったメッセージを発信し、販売促進を図ります。マーケティングは、ゲームがより多くの人に届くようにするために重要な役割です。
11. DTP・印刷担当
DTP・印刷担当者は、ゲームの印刷物やパッケージの印刷を行います。印刷工程を管理し、品質を確保することが求められます。ビジュアルデザイナーやコンポーネント設計者と連携し、最終的な製品が美しく仕上がるようにします。多くのボードゲーム制作では、印刷は専門の業者に任せるのが一般的です。
12. カスタマーサポート
カスタマーサポートは、購入者からの問い合わせや意見に対応する役割です。ゲームに関する問題や質問に対して適切なサポートを提供し、プレイヤーの満足度を高めます。プレイヤーとの良好な関係を築けば、リピート購入にもつながるので大切な役割です。
13. 経理
経理担当者は、ゲーム制作に関連する財務管理を行います。予算の管理や支出の追跡、収益の計算など、経済的な側面をサポートします。制作過程での経費を適切に管理することで、プロジェクトが円滑に進行できるようにサポートします。
まとめ
ボードゲームを作るには、いろんな専門家が集まってそれぞれの役割を果たしています。以下に、主要な役割を簡単にまとめました。
- ディレクター(クリエイター): チームを指揮し、調整する役割です。
- プロデューサー: プロジェクト全体の予算やスケジュールを管理します。
- ゲームデザイナー: ルールやゲームの仕組みを考えて、実際にプレイしながら調整を行います。
- ビジュアルデザイナー: ゲームの見た目をデザインします。
- イラストレーター: ゲームに使うイラストを描き、キャラクターや背景を表現します。
- シナリオライター: ゲームのストーリーを考えます。
- コンポーネント設計: ゲームに使うボードやカードなどの物を設計します。
- テストプレイヤー: 実際にゲームをプレイして、良いところや改善点を見つけます。
- 営業: ゲームを売るために、コミュニケーションをとる役割です。
- マーケティング: ゲームをどのように宣伝するかを考え、キャンペーンを企画します。
- DTP・印刷担当: ゲームの印刷を担当します。
- カスタマーサポート: プレイヤーの質問や意見に対応し、サポートします。
- 経理: お金の管理を担当し、予算をしっかりチェックします。
どうでしたか?これらの役割が協力し合い、ようやく魅力的なボードゲームが完成するのです!
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