ボードゲームの中でも、言葉をテーマにした「ワード系ボードゲーム」は、老若男女問わず誰もが一緒に楽しめる魅力的なジャンルです。言葉のひらめきやコミュニケーションがカギとなるこれらのゲームは、思考力だけでなく、相手の気持ちを想像する力も育んでくれるでしょう。
この記事では、初心者の方でもすぐに楽しめるように、ワード系ボードゲームで特におすすめの13タイトルをご紹介します。ぜひ、この記事を参考に、お気に入りのワード系ボードゲームを見つけてみてください。
ワード系ボードゲームの面白さ
ワード系ボードゲームは、その名の通り「言葉」を使ったゲームです。
遊ぶ人同士のコミュニケーションが中心となるため、ボードゲーム初心者の方でも比較的ルールを覚えやすく、すぐにゲームの雰囲気に溶け込めるのが特徴です。言葉の連想や推測、説明を通じて、予想外のひらめきや爆笑が生まれることも少なくありません。
これらのゲームは、語彙力や思考力を自然と高める効果も期待できます。
例えば、限られたヒントから正しい言葉を導き出したり、逆に相手に伝わるように工夫して言葉を選んだりする過程は、脳を活性化させる良い機会になるでしょう。また、友人や家族との会話が弾み、親睦を深めるツールとしても活用できますよ。
ワードゲームのおすすめ13選!
ここでは、特に人気があり、初心者の方にもおすすめできる13タイトルを厳選してご紹介します。それぞれのゲームの簡単な遊び方や魅力について、詳しく解説していきます。
コードネーム
『コードネーム』は、2つのチームに分かれ、スパイマスターのヒントから味方のエージェントを見つけ出すゲームです。スパイマスターは、ボード上のたくさんの単語の中から、味方の単語に関連する「一つの単語のヒント」と「数字(関連する単語の数)」を伝えます。例えば、「動物 3」というヒントで、味方の単語「犬」「猫」「鳥」を当ててもらうことを目指します。
このゲームの醍醐味は、スパイマスターが限られたヒントでいかに多くの味方単語を連想させるか、そしてそれを受け取るチームメンバーがどのようにヒントを解釈するか、という心理戦にあります。間違って相手チームの単語や、一発で負けになる「暗殺者」の単語を選んでしまうリスクがあるため、常にドキドキ感を味わうことができるでしょう。
ワードウルフ
『ワードウルフ』は、少人数から大人数まで楽しめる、隠されたテーマを見つける会話型ゲームです。参加者それぞれに「お題」が配られますが、そのうちの一人だけが多数派とは少し違う「少数派のお題」を持っています。例えば、多数派が「リンゴ」であれば、少数派は「ミカン」かもしれません。お互いがお題について話し合いながら、誰が少数派なのかを特定していくのがゲームの目的です。
このゲームは、言葉の選び方や質問の仕方が非常に重要になります。少数派の人は自分がワードウルフだとバレないように多数派のふりをし、多数派の人は言葉の違和感からワードウルフを特定しようとします。会話が盛り上がりやすく、時には意外な人がワードウルフだったり、逆に自分自身が少数派であることに気づかないまま話を進めてしまったりと、ハプニングも楽しめるでしょう。
ワードバスケット
『ワードバスケット』は、配られた手札のひらがなカードを使い、場に出ているカードのひらがなで始まる言葉を素早く考えるカードゲームです。例えば、場に「り」のカードがあれば、「りんご」「りす」など「り」から始まる言葉を言って、手札のカードを場に出します。言葉が思いついたらすぐに発言し、手札を早くなくした人が勝ちです。
このゲームは、語彙力と瞬発力が試されます。頭の中で素早く言葉を組み立てるだけでなく、同時に場のカードと手札のひらがなをチェックする必要があります。言葉がどんどん繋がっていく爽快感があり、子どもから大人まで、誰もが熱中して楽しめるでしょう。
へんなかんじ
『へんなかんじ』は、漢字の偏(へん)と旁(つくり)を組み合わせて、実在しないけれど「ありそう」な「へんな漢字」を作ることを楽しむゲームです。参加者は配られた偏と旁のカードを自由に組み合わせ、オリジナルの漢字を考案します。そして、その漢字がどのような意味を持つのか、どんな音で読むのかを発表します。
このゲームの魅力は、参加者の想像力とユーモアが試される点にあります。誰もが知っている漢字のパーツを使うため、漢字が苦手な方でも気軽に挑戦できるでしょう。思わず「こんな漢字、ありそう!」と納得してしまうようなユニークな作品が生まれたり、その漢字にまつわるストーリーを想像したりと、クリエイティブな発想が広がります。
ゴモジン
『ゴモジン』は、与えられた「お題」を「漢字2文字+カタカナ3文字」の合計5文字で表現し、他のプレイヤーに当ててもらう言葉遊びゲームです。例えば「ライオン」というお題が出たら、「百獣キング」のように、お題を5文字で言い換えます。早く書き終わったプレイヤーから出題順を選べるため、ヒントの提示順も戦略の一部になります。
このゲームは、語彙力と、お題を5文字に凝縮して表現する柔軟な思考力が求められます。参加者それぞれが、限られた文字種と文字数でいかに的確なヒントを作り出すか、またそのヒントからお題を推測できるかを競い合います。
シンプルなルールでありながら、意外な表現が生まれたり、ヒントの順番によって解答の難易度が変わったりと、脳トレ感覚で楽しめますよ!
ジャストワン
『ジャストワン』は、回答者が当てるべき「お題の言葉」に対し、他の参加者がそれぞれ「一つのヒント」を出す協力型ゲームです。ただし、他の参加者が出したヒントと重複するヒントは、回答者に見せる前に取り除かれてしまいます。つまり、誰もが思いつくようなヒントではなく、それでいて的確なヒントを考える必要があるのです。
このゲームの面白さは、協力しながらも「他の人と同じヒントを出してはいけない」という制限がある点にあります。回答者にとって最も有効なヒントを残すために、参加者同士の読み合いが発生します。全員で協力して最高得点を目指すため、成功した時の達成感は大きいでしょう。
ワードッチ
『ワードッチ』は、親プレイヤーだけが知る「ヒミツのキジュン(基準)」を、子プレイヤーが様々なワードを投げかけ、親の判定結果から探っていく会話型ゲームです。子プレイヤーは思いつく限りのワードを自由に発言し、親はそのワードと「暫定チャンピオン」のワードを比較して、どちらが「ヒミツのキジュン」により合致するかを判定します。
このゲームの魅力は、親の主観的な判定を通じて「ヒミツのキジュン」を推理していく過程、そして、時にはハチャメチャなワードが意外な勝敗を生む面白さにあるといえます。
ボブジテン
『ボブジテン』は、カタカナ語を「カタカナ語を使わずに」説明するゲームです。例えば、「ハンバーグ」というお題が出たら、「ひき肉を丸めて焼いた料理」のように、カタカナ語を避けて説明します。説明を聞いた他の参加者が、それが何であるかを当てることを目指します。
このゲームの面白さは、普段何気なく使っているカタカナ語を、あえて使わないという制約の中で説明する難しさにあります。どのように表現すれば相手に伝わるのかを考える思考力と、説明を聞いて正しい言葉を導き出す推測力が試されます。
言葉の豊かさに気づかされると共に、思わず笑ってしまうような珍妙な説明が飛び出すこともあるでしょう。
ことばのクローバー!
『ことばのクローバー!』は、お題の言葉から連想されるヒントを書き出し、そのヒントからお題を当ててもらう協力型ゲームです。しかし、他の参加者と同じヒントを書いてしまった場合、そのヒントは使えません。さらに、ヒントは2つの単語で書かなければならず、それぞれの単語が別々のチームメイトと重ならないように工夫する必要があります。
ただ単語を連想するだけでなく、他のプレイヤーとのヒントの重なりを予測し、異なるヒントを出す工夫が必要になるので、グループの絆も深まりやすいでしょう。
死者の日の祝祭
『死者の日の祝祭』は、メキシコの伝統的なお祭り「死者の日」をテーマにした、ユニークな言葉遊びゲームです。各プレイヤーは秘密に持っている「故人(人物やキャラクター)」のお題カードがあり、その故人から連想される単語を書き、それを隣の人に回して、さらにその単語から連想される単語を書いていく「伝言ゲーム」形式です。最終的に書かれた単語から、元々のお題が誰だったのかをみんなで協力して当てます。
このゲームの魅力は、伝言ゲームのように言葉が変化していく面白さと、最終的に故人を思い出せるかという協力プレイの達成感です!
ウェーブレングス
『ウェーブレングス』は、チーム対抗で、お題の「概念」がどの程度に位置するかを当てる推測ゲームです。例えば、「熱いもの」と「冷たいもの」の間に位置する概念が「お風呂」だった場合、ダイヤルを使ってそれが「どのくらい熱いお風呂」なのかをチームメイトに当ててもらうことを目指します。
言葉のニュアンスを試され、抽象的な概念をいかに正確に表現するか、そしてその表現から相手がどのように受け取るかを予測する思考力が重要なゲームですね。
ワードスナイパー
『ワードスナイパー』は、中央に置かれた2枚のカードに書かれた「文字」と「カテゴリー」を見て、その両方に合致する言葉をいち早く叫ぶ瞬発力ゲームです。例えば、文字が「あ」でカテゴリーが「動物」なら、「アリ」や「アザラシ」といった言葉を考えます。言葉を言えた人がカードを獲得し、より多くのカードを集めた人が勝ちです。
瞬時に言葉をひねり出す能力が試されるため、常に集中力が必要です。シンプルなルールで誰でもすぐに遊べる一方、テンポが速く、熱中しやすいです。ちょっとした空き時間や、手軽に盛り上がりたい時にぴったりでしょう。
キオクコネクト
『キオクコネクト』は、裏向きに置かれた日本語と英語のカードのペアをめくり、一致するものを獲得していくカードゲームです。または、読み手が読んだ例文に合うカードを素早く取る「かるた」形式でも遊べます。最終的に最も多くのカードを獲得したプレイヤーが勝利となります。
遊びながら自然と英語の単語と日本語の意味を一致させる記憶力と瞬発力を鍛えられるので、子どもにも楽しみながら学習できる機会になるでしょう。
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