マーダーミステリーを遊んでみて、「なんかつまらない…」「ちょっと苦手かも」「どうしても好きになれない」という気持ちを抱くことは珍しくありません。
筆者自身も最初の頃は似たような違和感を覚え、正直なところ「もしかして自分には向いてない?」と思った瞬間もありました。そんなモヤモヤにはちゃんと理由があります。この記事では、マーダーミステリーがつまらないと感じてしまう原因を言語化してみました。
マーダーミステリーがつまらない・嫌い・苦手と感じる理由11選
一方的に犯人役を疑われたから
初めてマーダーミステリーを遊んだとき、筆者は序盤から根拠の薄い“メタ推理”で犯人扱いされてしまいました。キャラ設定とは関係なく、「その発言怪しくない?」というリアル寄りの決めつけが続いて、正直なところ楽しむ余裕はあまりありませんでした。
こうした状況が続くと、「マダミスってつまらない…」と感じてしまうのも無理はありません。世界観に浸る前に疑いが先行してしまうと、物語への没入感が薄れてしまいます。
GM(ゲームマスター)の進行が雑だったから
GMの進行がスムーズかどうかは、マーダーミステリーの満足度を大きく左右します。説明が早すぎたり、質問しても曖昧に返されたりすると、プレイヤーが状況を把握できずに戸惑ってしまうことがあります。
例えば、GMから説明がほとんどなく「じゃあ始めますね」と急に進行が始まったらどうでしょうか?内容が理解できず、楽しむどころではなくなってしまうこともあるでしょう。
シナリオの世界観やジャンルが自分と合わなかったから
マーダーミステリーはジャンルが本当に幅広いです。ホラー、ファンタジー、恋愛、サスペンスなど、雰囲気は作品によって大きく異なります。筆者も一度、ホラーが苦手なのに怖めの作品を選んでしまい、「あ、これは無理かも…」と途中からまったく集中できなくなりました。
世界観に苦手意識があると、どうしても没入しづらく、つまらないと感じやすいです。事前にテーマを確認するだけでもプレイ体験が大きく変わりますので気をつけてみると良いかもしれません。
参加者が全員初心者で物語が進まなかったから
全員が初心者の卓では、何をしていいか分からず静まり返ってしまうことがあります。筆者も初心者ばかりの回に参加したことがありますが、最初の10分くらいは誰も動けず、シーンがなかなか展開しませんでした。
経験者が一人でもいると空気が変わり、ゲームのペースが整いやすくなります。初心者だけの場が悪いわけではありませんが、進行の難易度は少し上がりがちです。
ゲームを楽しむ方向性が参加者同士で違っていたから
マーダーミステリーには、推理を楽しみたい人、ロールプレイを堪能したい人、物語を読書感覚で楽しみたい人など、さまざまな楽しみ方があります。方向性がズレていると、会話の流れがちぐはぐになり、「なんだか疲れたな」と感じてしまうことがあります。
「今日は推理強めでいこうか」「ロールプレイ寄りに楽しもうか」といった軽い相談だけでも、プレイの雰囲気はぐっと良くなります。
参加者の中に自我の強い人がいて仕切り始めたから
議論中に強く主導する人がいると、他のプレイヤーが発言しづらくなることがあります。悪気がなくても、結果として「自分は参加できていない」と感じてしまい、マーダーミステリーが嫌い・苦手だと思ってしまう原因になりがちです。
GMが発言のバランスを調整できると、もっと話しやすい空気になります。
シナリオのクオリティが低かったから
伏線の回収が雑だったり、物語の盛り上がり不足があったりすると、期待していた分つまらないと感じやすくなります。マダミスはシナリオ型のゲームなので、内容の質が体験に直結します。
「たまたま外れを引いてしまっただけ」なのに、そのまま苦手意識につながることもあります。まずは評判の良い作品を選ぶと安定しやすいですよ。
キャラクターカードの奪い合いが激しかったから
配役争いが起きると、それだけで疲れてしまうことがあります。希望の役が取れなかったことでモチベーションが下がり、「今日はあまり楽しめないかも」とスタート前から感じてしまうこともあります。
抽選式や固定配役の作品なら、こうしたストレスは少なくなりますね。
性別で配役を決められてしまったから
「男性の方はこちらの役で」「女性はこっち」という割り振りがあると、演じたい方向とズレてしまい、楽しみにくさにつながることがあります。自由度を大切にしたい人にとっては、特に窮屈に感じやすいポイントです。
最近は性別自由のキャラクターも増えているので、自分が演じやすいものを選びやすくなっています。
犯人役プレイヤーの演技がわかりやすかったから
犯人役が極端に挙動不審だと、序盤で真相が分かってしまい、それ以降の推理が盛り上がらなくなります。筆者も「これはもう確定だな…」と感じた回があり、その時は少し物足りなさが残りました。
犯人役は経験が必要なポジションでもあるので、慣れたプレイヤーが担当するとゲームが滑らかに進みます。
密談しかできないシナリオだったから
密談ばかりのシナリオは、慣れていないと「何を話せば?」と戸惑うことがあります。全体議論が好きな人は特に、密談中心の構成だとつまらないと感じやすいです。
レビューで「密談多め」「全体議論多め」の傾向を調べておくと、自分に合ったタイプを選びやすくなります。
他に経験者が多く会話に参加できなかったから
経験者が多い卓では会話のスピードが速く、初心者が発言しづらい空気が生まれることがあります。「置いてけぼりになってる…?」と思ってしまうと、マーダーミステリー自体が苦手に感じてしまうこともあります。
経験者の中でもフォロー上手な人がいると参加しやすくなり、体験の印象も変わるでしょう。
マーダーミステリーがつまらない・苦手と感じる人におすすめのシナリオ
ウェンディ、大人になって
落ち着いた雰囲気で物語をしっかり味わえるタイプの作品です。舞台は“ピーター・パン”のその後の世界で、大人になったウェンディたちが抱える後悔や成長が丁寧に描かれています。どこか懐かしく、少し切ないファンタジー要素があり、推理よりもストーリーへの没入が中心です。感情描写が豊かなので、マーダーミステリーが苦手な人でも自然と入り込みやすい構成になっています。
マーダーミステリー・オブ・ザ・デッド
ゾンビを題材にしながらも、ホラーというより“パニックコメディ”に近い明るめの世界観です。プレイヤー同士がワイワイと掛け合いながら遊べる雰囲気があり、重たい空気になりづらいのが特徴です。テンポの良い展開と笑えるシーンが多いため、「マダミスって難しそう」「ちょっと苦手」と感じている人でも挑戦しやすい作品です。
参考:Group SNE | 製品情報 | マーダーミステリー・オブ・ザ・デッド
POLARIS REDLINE
近未来の宇宙ステーションを舞台にしたSF作品で、設定がしっかり作り込まれています。AI技術や宇宙開発などの要素が程よく散りばめられており、SFが好きな人ならワクワクしながら読み進められます。推理難度は中くらいで、チームで協力してミッションを進める場面も多く、物語とゲーム性のバランスが取れています。世界観に魅力があるため、苦手意識のある人でも没入しやすい構成です。
狂気山脈 陰謀の分水嶺
H・P・ラヴクラフト作品を思わせる“未知の恐怖”がテーマのシナリオで、南極の山脈で起きる不可解な出来事が物語の中心になります。雪原の孤独感や、探索隊が抱える不安がじわりと広がり、独特の緊張感を楽しめます。心理戦や駆け引きが多いので、雰囲気を味わいたいプレイヤーに向いています。終盤の展開には驚きがあり、読み物としても満足度の高い作品です。
参考:マーダーミステリー『狂気山脈 陰謀の分水嶺』 – FORESTLIMIT Shop – BOOTH
をとめのつどい
古い日本の村を思わせる、静かで情緒のある世界観が特徴です。登場人物同士の感情の機微や、村で起こるささやかな出来事を丁寧に描いており、激しい推理バトルよりも“やわらかいドラマ”を楽しむタイプの作品です。会話中心で穏やかに進むため、緊張感の強いシナリオが苦手な人でも参加しやすく、物語に寄り添うように遊べます。ゆったりした雰囲気で進むため、推理が苦手でも参加しやすいタイプのシナリオです。
マーダーミステリーがつまらないと感じさせてしまう行動
あからさまにつまらない態度や表情を見せる
プレイ中に「つまらない」「退屈」といった態度が出てしまうと、周りの空気が一気に重くなります。マーダーミステリーは会話のやり取りで成り立つ遊びなので、雰囲気が崩れると他の人も話しづらくなってしまいます。
筆者も一度、隣の人がずっと腕を組んで無表情のまま参加していた回がありました。悪気はなくても、その場の緊張感が強まり、全体の動きが鈍くなってしまった印象がありますね。
つまらなかった内容をプレイ後にネタバレしてしまう
マーダーミステリーは「一度しか遊べない」という特徴があります。ネタバレをしてしまうと、その作品をまだ体験していない人の楽しみを奪うことになり、結果的に作品への印象まで悪くしてしまうことがあります。
つまらなかった部分を共有したい気持ちは理解できますが、ネタバレ範囲には十分注意したいところです。感想を述べる場合は、作品名を伏せたり、クローズドな場で話すと安心です。
(オンラインプレイの場合)通信環境が悪いまま参加する
オンラインのマーダーミステリーでは、音声遅延や接続不良が起こるだけでも議論の流れが途切れがちです。密談が多い作品では特に、通信トラブルによって話が噛み合わないことがあります。
安定した環境で参加するだけで会話のテンポが保たれ、ゲームの進行がスムーズになります。マイクが急に途切れて「今なんて言ったの?」が連発したりしてしまうと、会話が思うように進まず苦戦してしまいます。
ゲームの進行を妨げてしまう・途中離脱してしまう
長く離席したり、途中で抜けてしまったりすると、物語のつながりが崩れ、他の参加者の推理やロールプレイにも影響が出ます。マダミスは“みんなで作る物語”なので、誰かが抜けると全体の流れが止まってしまうことがあります。
どうしても事情がある場合は、事前に伝えておくだけでも周りの理解が得られやすくなります。気軽に相談できる雰囲気があれば、プレイヤー同士の安心感にもつながります。
マーダーミステリーがつまらない・苦手と感じた時の対処法
少人数制のシナリオを仲の良い経験者とプレイしてみる
初心者が「苦手かも」と感じやすい理由のひとつに、議論の密度や役割の重さがあります。少人数の作品なら気負いが少なく、話すハードルも下がります。仲の良い人と遊ぶと緊張がほぐれ、自然に会話に入れることが多いです。
筆者も最初の頃は、知らない人ばかりの卓よりも友人と遊ぶ方がずっと気楽でした。安心して話せる相手と一緒だと、作品そのものの魅力にも気付きやすくなります。
評判の良いGM(ゲームマスター)に進行してもらう
GMの存在は本当に大きいです。分かりやすい説明や、会話の流れを整えてくれるフォローがあるだけで、体験は大きく変わります。特に初心者には頼りになる存在です。
口コミやレビューを参考にして、評判の良いGMが主催する卓を選んでみると安心できます。
ストーリー性が自分に合っているシナリオを選ぶ
つまらない・苦手だと感じる理由の多くは、作品のテーマや雰囲気が自分の好みと合っていないことにあります。マダミスはバリエーションが豊富なので、推理が強めの作品もあれば、物語重視で“読むように楽しめる”作品もあります。
レビューや紹介文を見て、世界観が好きになれそうな作品を選ぶと、没入感が一気に変わります。自分に合わせて作品を選ぶことは、まず苦手意識をやわらげるのにはいいと思います。
ボドゲを作っています
様々なオリジナルゲームを企画・開発。





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