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能登の伝統ゲーム「ごいた」ルール解説

能登地方に伝わる伝統ゲーム「ごいた」は、将棋の駒に似た木駒やカードを使い、4人で2対2のチーム戦を行うゲームです。ルールは比較的シンプルで、初心者でも遊びながら自然に覚えられますよ。

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使う駒の構成

ごいたでは、全部で32枚の駒を使用します。駒の種類は8種類あり、それぞれの得点は“ラウンドで最後に出した攻めの駒”によって決まります。種類と枚数、得点は以下のとおりです。

駒の種類枚数得点
王(おう)250
飛(ひ)240
角(かく)240
金(きん)430
銀(ぎん)430
馬(ば)420
香(きょう)420
し(歩)1010

特に「し(歩)」は枚数が多く、序盤から終盤まで使われる基本駒です。将棋とは違い、駒の動きは存在せず、大富豪のように出した駒の種類と組み合わせによってプレイが進みます。

ゲームの概要

基本情報

  • プレイ人数:4人(2対2)
  • プレイ時間:1ラウンド10〜20分
  • 勝利条件:複数ラウンドを行い、合計点で勝敗を決める(一般的には150点)

ラウンドの流れ

  1. 各プレイヤーに8枚ずつ駒を配る
  2. 親が最初の駒を出す
  3. 反時計回りに順番にプレイ
  4. いち早く手札を出し切った人のチームがラウンド勝利
  5. 最後に出した攻めの駒でそのラウンドの得点を獲得

ざっくりイメージがつかめる動画

初心者でも数回プレイすれば流れをつかめるため、家族や友人との集まりでも遊びやすいゲームです。

ルール解説

ここでは、日本ごいた協会の公式ルールに基づき、ゲームの開始から得点計算までの流れを解説します。

1. ゲーム準備

  • 32枚の駒を裏向きに混ぜ、円状に並べて1枚ずつ取り、各自8枚の手駒にする。
  • 王と玉、し2枚を混ぜて取り、同じ駒を取った人が同じチームになる。
  • 王と玉のチームは相談してどちらかが最初の親になる。
  • 味方同士で向かい合わせになるように座り、2対2でプレイする。

2. 手役(てやく)の確認

配られた8枚の中に特定の構成があれば、以下の手役として宣言できます。

  • 五し(し×5):し以外3枚を公開し、そのまま親確定。
  • 六し(し×6):2枚を公開。勝利時の得点が倍になる。
  • 七し(し×7):全公開し即勝利。
  • 八し(し×8):全公開し即勝利。選んだ1枚の点数×10を獲得。

3. 親の最初の一手

親は次のいずれかでゲームを始めます:

  • 攻め1枚のみを出す
  • 受け+攻めの2枚を出す(上が受け、下が攻め)

4. 各プレイヤーのターン(受け・攻め・なし)

ターンで行える行動は以下の3つです。

受ける

  • 直前の攻めと同じ駒が手札にある場合、上の段に置いて受けることができます。

攻める

  • 受けたあと、自分の攻めを1枚出します。
  • 受けずに攻めだけ出すことはできません。

なし(パス)

  • 駒がなく受けられない、または出したくない場合に宣言します。

5. 全員が「なし」になった場合

  • 親が駒を1枚 裏向きに置き、受けとする(伏せ駒)。
  • 親が新しい攻めを出して再開。

6. 王(玉)の特殊ルール

王(玉)は以下の特別な性質を持っています。

  • 王はしと香以外全ての駒を受けられる。
  • 王の攻めは王でしか受けられない。

7. あがりと得点計算

誰かが手駒をすべて出し切ると、そのラウンドは終了します。得点は最後に出した攻めの駒で決まります。

最後の攻め得点
50
飛・角40
金・銀30
馬・香20
10

さらに、伏せ駒と最後の攻めが一致した場合、得点は2倍になります。

8. 勝敗の決定

ラウンドを重ね、通常は150点先取で勝利。

到達しない場合は続けて次ラウンドへ進みます。

実際のプレイ実践例動画

オンラインでもオフラインでも遊べる

ごいたは木製の駒で遊ぶ伝統的なスタイルに加え、近年はオンライン環境も整備されています。ここでは特に初心者向けの遊び方をまとめます。

オンラインで遊ぶ

スマホアプリ「どこパ」のごいた

能登ごいた保存会監修のオンライン対戦。友達を招待して遊べるプライベートマッチ形式。

どこパ

PUZZLING「ごいた」スマホアプリ

こちらはCPU対戦・ローカル対戦に対応し、練習にも向いています。

‎ごいたアプリ – App Store

ごいた – Google Play のアプリ

オフラインで遊ぶ

実物の駒で遊ぶと、ごいた本来の“手触り”を味わえますね。

日本ごいた協会認定「簡易ごいた駒」

コンパクトで価格も手に取りやすく、家でも外でも気軽に遊べるタイプです。

日本ごいた協会公認「ごいたカード」

カードタイプで持ち運びしやすく、初心者でも扱いやすいセットです。ルール説明も付属しており、まず1つ買うなら選びやすい商品です。

ポケモンごいた

人気キャラクターとコラボしたデザインで、子どもや初心者への導入に向いています。家族でも気軽に遊びやすく、ごいたゲームを楽しく体験できます。

京大ボドゲ製作所では、京大生がオリジナルの
ボドゲを作っています

「学び×ボードゲーム」をコンセプトに、
様々なオリジナルゲームを企画・開発。

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